- レイスの社員は、顧客企業を開拓する営業部門、各社で現在働いている優秀なスカウト対象要員を発掘・調査する部門、スカウトを受けた人材を移籍後までフォローする部門などに分かれる。業務の効率化に加えて、「さまざまな素質を持った社員を、もっとも能力を発揮できる部署へ行かすことができる」と藤社長はもうひとつの狙いを明かす。 事業領域拡大へ 主な顧客層はベンチャーや中小企業は、即戦力の中途採用支援が依頼案件の多くを占める。しかし、顧客企業が成長するにつれて「新卒採用が必要になってくる」(同)。その時、中途採用から新卒採用までを一手に引き受けられるレイスは強みを発揮する。 アメリカのビジネスSNS利用 者は約九○O万人。この数字は、 アメリカ最大規模のSNSの約 七・二%に相当する。日本で最大 規模のSNS『ミクシイ』の会員 数は約一○OO万人。その七%が ビジネスSNSを利用する層だと 考えると、レイスの想定する五万 人は決して大きなコミュニティと はいえない。その意図を岡野氏は 次のように語る。 「コミュニティのメインとなる 会員層は、レイスがスカウト で接触するビジネスパーソンの プロフィールとほぼ変わりませ ん。二五歳〜三五歳を中心とした 若手ビジネスパーソンで、年収 一○○○万円以上が二○%、役職 者が八○%。そういった人材が集 まる場所であることが、『Wiz li』の最大の特長だと考えてい ます」。スカウトでばマッチング成功 率は高いが,期待に及ばずとい うケースもある。その割合はお よそ3分の1。スカウトの場合, 高い水準にハードルを設定して いるごとも影響している。 本書最終の第6章ではビジネ スSNS (ソーシャル・ネットワ ーキング・サービス)の活用に ついて説明。レイスは今年4月, 「wizli」(ウィズリ)を開設。す でに会員は1万人を超えるとい う。「簡単にいうとミクシイの ビジネスバージョンです。優秀 な若手ビジネスパーソンのネッ トワークを広げ,互いに刺激し 合い,縁をつくったりビジネス につなげたりできればと考えま した。こんな営業に行ってきま した,いい本に出合いました, というように日常のビジネス行 動について語り合い,感化し合 っています」 ここでの人脈がキャリァアッ プにつながる可能性もある。一 方,運営するレイスもスカウト につなげる人脈ツールとして役 立てる考えだ。(佐久間)だが同時に大企業特有の古い文化、 そして「飲み会を断れない」営業部門 特有の体育会系のノリに辟易していた 時期でもあった。そんな折にレイスか ら1本の電話。横井は誘いに乗った。 伊東は事細かに横井のキャリアを聞 き出していく。まるで、無料のキャリ アコンサルティングのように。そして 伊東は横井がいくら全力でレールを 走っても、行き着く先の年収や社内で の地位には限界があることを知る。■新興市場の最新動向が一目でわかるコンテンツ 「社長名鑑」では、ランキング機能のリリースによって「新興市場では今どんな企業が伸びているのか」 「流行している社内制度は何か」「上場企業社長の趣味は何か」などの新興市場全体の動向をユーザーにとって 興味深く、かつ容易に理解できるようにすることを狙いとしている。 ■ 日本のビジネスSNSに欠けているものとは SNS発祥の地アメリカでは企業の採用手段・ユーザーのキャリア形成手段としてビジネスSNSが活用されている。 例えば、会員数2,200万を超えるアメリカ最大手のビジネスSNS「LinkedIn」では、企業の採用担当者・ヘッドハンター合わせて13万人のリクルーターが登録しており※1、SNSを通じてユーザーへアプローチしている。また採用に関するメッセージをリクルーターから受けたユーザーの約60%以上は、そのメッセージに応答している。※2 一方、日本におけるビジネスSNSの活用の状況はどうだろうか。確かにビジネスパーソン向けのSNSは数多く立ち上がり、現在も継続的に運営されているが、ビジネスパーソンのキャリア形成手段として十分に活用されていないというのが現状ではないだろうか。 つまり、会いたいと思う人への 道筋が視覚的に簡単に分かるの だ。またログインすると、自分の ページに母校が同じ人や業種・職 種が同じ人を白動的に紹介してく れる。安全性の面では、レイスが その存在を対面や書面にて確認し た人物には、「本人認証」マーク が付けられるようになっている。 ネット上ではなく、あくまでもリ アルの世界でのコネクション構築 を意識した機能である。●本誌は見た3 「つながりたい」若手 2月5日月曜日の午後7時すぎ。東 京・新橋の居酒屋に10人余りのグル ープ。「久しぶり」と声を交わす顔見知 りもいれば、乾杯と同時に名刺を交換 する者もいる。 共通点は、富士通の本社とグループ 会社の社員であること、そしてグルー プ社員だけが利用できる社内SNS(ソ ーシャル・ネットワーキング・サービ ス)のユーザーという2点。■ 国内初!ビジネスSNSを舞台としたスカウトサービスを始動 「日本のビジネスSNSは単なるコミュニケーションツールで終わるのか・・・」そうした声が聞こえてきそうな現状を打破するサービスが登場した。国内最大手のスカウト会社レイス株式会社(東京都千代田区 代表:藤 修)が自社の運営するビジネスSNS「wizli(ウィズリ)」上でのスカウトを開始したのだ。 サービスの仕組みは以下の通り。スカウトを手がけるレイスのエージェントが、「wizli公認レイススカウトエージェント」としてwizli上を巡回し、公開された社名・役職・年齢等のプロフィールや日記から、スカウトの対象となるユーザーを判別。対象ユーザーに対してメッセージを送付する。対象ユーザーが興味をもって応じた場合は面談へと進む。 2007年のオープン以来、オフィシャル交流会などの公式イベントを通じて、レイスはユーザーの傾向を検討し続けてきた。その結果、「キャリア形成に興味はあるが、SNS上では積極的に行動できていないユーザーが多い」という傾向を把握。キャリア形成につながるサービスへのニーズがあると判断し、このたび wizli上でのスカウトサービスを開始することとなった。 ●サイトでチームが誕生し、スポーツワンの新しいお客様になる スポーツコミュニティづくり に大きな役割を果たしているのが、インターネット。そもそもスポーツワンは、一九九九年にネットを利用したフットサルのリーグ運営サービスからスタートした。参加登録したチームの地域、レベルに合わせたリーグを作り、試合スケジュールを作成。試合後は、成績をネット上で公開する。登録したチームは、スポーツワンのスケジュールに沿って試合をするだけ。他に類のないサービスだったため、順調にチーム数は増え、現在参肪チーム数は一シーズンニ五O。ネット上では、リーグ運営の他に、スポーツ保険やグッズ販売が有料サービスとして提供されている。「私たちが接触したビジネスパー ソンのみなさんが、すべて弊社の スカウトを介して移籍している かといえば、決してそうではあ りません。優秀な方であればある ほど、移籍は難しいですね。任さ れている仕事も多いでしょうし、 会社から引き留められるごともあ りますから、断念する方もいらっ しゃいます。しかし、そういった 方も、いずれ移籍を具体的に考え るかもしれません。継続的にコン タクトをしていくためにはビジネ スSNSは有効と考えたのです。 さらには、新規でビジネスバーソ ンを発掘したいという考えもあり ました」。2005年11月のオープンから1年後 には参加者が6000人を突破。今では 7000人以上のグループ社員が参加す る、国内最大の「社内ミクシイ」に成 長した。利用者の8割以上は、やはり 20〜30代のミクシイ世代だ。 ●オフ会で解放される あくまでも白発的な参加なので、白 然と話題も軟らかくなる。気が合えば、 見知らぬ者同士が居酒屋で談笑する。 非公式ながら、いや、それ故に国内 最大の社内SNSに成長し、若手が社 内交流を深めているという事実一。 裏返せば、富士通グループの若手が、 いかに社内でのコミュニケーションに 飢えていたかという証拠だ。「大企業の中には、若手と職場の間 のミスマッチが途方もなく埋もれてい る。ここに気づかせ、背中を押すのが 我痔のミッションなんです」。レイス の新卒採用1期生として入社、4年目 の2002年に創業者から社長のいすを 引き継いだ藤修(34歳)はこう語る。 レイスの業績が伸びているのは、若 手と職場のミスマッチが増えているこ との証し。職場に違和感や疑閾を抱き ながら、「仮面」をつけて働き続ける 若手が増えているということである。 「大学新卒の3人に1人は3年以内に. 辞める」と言われるように、自ら転職 活動をする若手は以前から存在する。 だが藤は、大企業のホワイトカラー、 それも優秀な若手となると、その率は ぐんと下がると見ている。